総括

乗り継ぎ

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
長野 21:40→22:29 高崎 554E 新幹線 あさま554号 E223-19 東京行
高崎 23:20→8:35 大館 2021 寝台特急 あけぼの オハネフ24 15 青森行
秋田 19:38→22:05 一ノ関 3098M
3098B
新幹線 こまち98号 E328-21 仙台行
一ノ関 5:57→6:18 石越 520M 普通   サハ700-1004 岩沼行
石越 6:26→7:13 細倉マイン前 1 普通   953  
細倉マイン前 7:18→8:02 石越 4 普通   953  
石越 8:06→8:30 一ノ関 523M 普通   サハ700-1004  
くりこま高原 12:49→13:12 仙台 54B 新幹線 やまびこ54号 E226-225 東京行
仙台 13:30→13:54 槻木 582M 普通   クハ700-106 福島行
槻木 13:58→15:11 福島 932M 普通   AM8111 阿武隈急行
福島 15:17→15:33 郡山 118B 新幹線 Maxやまびこ118号 E458-6 東京行
郡山 15:43→16:52 会津若松 3239M 快速   クモハ455-6 喜多方行
会津若松 16:54→18:06 会津田島 2325D 普通   AT-551  
会津田島 18:09→19:17 鬼怒川温泉 350M
350
普通   クハ6262 浅草行
鬼怒川温泉 19:18→21:35 浅草 1136 特急 きぬ136号 103-6  
浅草 21:42→21:46 上野 A2117 普通   01635 渋谷
上野 22:10→23:48 長野 555E 新幹線 あさま555号 E215-8  

新規乗車路線


※まとめ中

旅行記(第40回)【東北編】

くりはら田園鉄道・鶯沢〜尾松間

7日から9日まで東北へ旅行してきました。


今年の3月末に、宮城県の私鉄「くりはら田園鉄道」が廃止されます。
廃止1ヶ月前を切ると沿線が慌ただしくなってくるので、
たまたま仕事で3連休が取れたのを期に、訪問してきました。


でもそれだけじゃ物足りないので、いろいろ詰め込んだらいつものよーな乗りつぶし旅行になってしまいました。の巻。

2月7日(水)

19:00 職場


実は7日は19:00過ぎまで仕事でした。
いつもなら経費精算とか書類整理とかのロスタイムがあるんですが、この日は全部お預けにして早々に職場を抜け出す。なんたってまだ荷造り出来てないんです。やべー。

21:30 長野駅


乗る列車は、長野新幹線上り最終のあさま554号。
思えば、21時40分に長野を出て、そのまま乗ってればその日のうちに東京に着けちゃう訳で、
世の中の進化ってすごいなーと改めて思ったり思わなかったり。
(…いや、長野新幹線が通ってなかったころを知ってる訳じゃないんですけど)


長野駅の新幹線ホームに出ると、駅弁売りのおばちゃんが空のカゴの横の佇んで、最後に1個だけ残った弁当を売り売りしてました。夕ご飯がまだだったので、これ幸いと購入。


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ますのすしみたいなのを期待してたんですが、ちょっとこれは…。うーん。
とりあえずお腹はふくれました。「鮭の押寿司」1,050円。


この日は北行きなので高崎で降車。
50分ほど待って、上越線方面の寝台特急「あけぼの」に乗車です。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
長野 21:40→22:29 高崎 554E 新幹線 あさま554号 E223-19 東京行
高崎 23:20→8:35 大館 2021 寝台特急 あけぼの オハネフ24 15 青森行


今回の乗車券のルートはこんな感じ。

長野→高崎→長岡→新津→秋田→田沢湖→盛岡→一ノ関→(東北新幹線)→仙台→(東北本線)→福島→(東北新幹線)→郡山→会津若松西若松


あいかわらず、券面だけ見るとよくわかんないルートです。10,240円(割引後)。

23:20 高崎駅


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東口のコンビニでお茶やら夜食やらを購入して、2番ホームで待つこと10分。
「あけぼの」が、EF81に引かれてやってきました。


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乗るのは、機関車と電源車(カニ24)のすぐ後ろ、8号車の「ゴロンとシート」。
普通の開放B寝台客車ですが、寝具は一切無し。枕すらもありません。
そのかわり、指定席料金で横になれます。
繁忙期には発売開始10分で埋まってしまうこともあるらしい…。


今回は平日ということもあって指定は問題なく取れましたが、残念ながら上段でした。
下段の方が、揺れないし入りやすいし窓の外も見られるので嬉しいんだけど。
あと、ゴロンとシートの車両は喫煙車です。寝る前や早朝に一服吸われる方もいるので、ノド弱い人はマスクとかした方が良いかも。*1

参考 寝台特急「あけぼの」 電源情報

  • B寝台にコンセントはありません。B個室寝台・A個室寝台は不明。(あるという情報も…)
  • ゴロンとシートの1番上・下席からなら、車端部の洗面台のコンセントまで5m程度。(ただし通路を横切る形になるので自己責任で!)

*1:2007年3月18日のダイヤ改正で、JR東日本の列車はすべて禁煙になるんですが、寝台列車はどうなるんだろう…?

2月8日(木)

8:35 奥羽本線 大館駅


何事もなく、「あけぼの」は定刻に大館に到着。(降りるときに荷物がまとまんなくて焦った…。)今年は暖冬と言われて、長野も市内にはまったく雪がありませんが、さすがに秋田までくるとまわりが白いです。そしてチラチラ雪も降っている…。


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大館駅構内に、試運転のキハ110系が。冷房取り付け改造をした花輪線の車両らしい。


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大館駅売店で、大館名物「鶏めし」を購入。850円。出発前に、上司に「大館行くなら鶏めしを買わないとダメだよ」と言われてたのです。(その人は筋金入りの鉄道マニア…)
でもまだおあずけ。


今回の旅行も、出先での行動にレンタカーを使うことにしました。
最近お気に入りなのが、「レール&レンタカーきっぷ」。JRに201キロ以上乗るとかのルールはありますが、これを使うと運賃が2割引、料金が1割引、レンタカーも(Aクラス以上は)割引料金適用なのです。
なんといっても、運賃2割引がありがたい。これを生かすためには、できるだけ乗車券のルートを長く取るのがいいですね。


で、レール&レンタカーきっぷを使おうと思ったんですが。
大館駅には駅レンタカーが無い! ショック…。
一番近い営業所は東能代。でも営業開始が8時なので、東能代→大館の移動を考えると時間のロスが大きい。うーん、どうしよ。


結局、駅レンタカーは明日のくりでんで使うことにして、2日目のここ大館では、別にトヨタのレンタカーを借りることにしました。
トヨタは有り難いことに県内乗り捨て無料なので、秋田→大館のワンウェイリースで確保。大館は今回のレール&レンタカーきっぷのルートから外れてるので、どっちにしろ秋田まで戻らないといけないのです。乗り捨て0円ならレンタカーで移動しちゃおうって算段。


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途中にあったはずのジャスコが廃墟になってました。不況…。

9:45 小坂製錬小坂線 岱野駅跡


今回の目的地その1、小坂鉄道です。
腕木信号機タブレットの通過授受現役という、隠れた魅力満載の貨物専用路線。
大館市と隣の小坂町を結び、小坂町にある小坂製錬で産出される濃硫酸を大館に運び出しています。
以前は旅客輸送もしてたんですが、1994年に廃止。時刻表にも載らなくなって、今や知る人ぞ知る的存在です。
駅も、旅客輸送時代の12駅から3駅まで減らされています。その、減らされた駅うちの一つが綺麗に残ってました。


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大館の次の駅だった岱野駅のようです。けっこうしっかりしてるけど、中は立ち入り禁止。


小坂鉄道の列車時刻は貨物時刻表にも載っていない(らしい)ので、なかなか情報が見つかりません。ネットで探すと平成16年度の時刻が見つかりました。
とりあえずそれを参考に、撮影プランを考えながら、終点の小坂方面へ向かいます。


岱野から線路沿いに東へ走って行くと、向こうからDLの単機が走ってくるのが見えたので、車を停めて撮影。どうもやっぱり、下調べしといた時刻から変更されているらしい…。


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大館行DD132。いわゆる「単回」ですね。

10:20 東岱野駅〜雪沢温泉駅間


さらに東へ車を進めると、また大館行の列車にエンカウントしました。


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こんどはコンテナ車です。濃硫酸は…、積んでない模様。(積めません!)
2004年と2006年に脱線事故を起こしてしまって以来、ものすごい徐行運転をするようになったようです。列車が通過してからおもむろに車を走らせたら、あっと言う間に先回りできてしまいました。


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岱野駅まで先回りしてもう一枚。

11:20 茂内駅


下調べの時刻がいよいよアテにできないことがわかったので、兎にも角にも、タブレットの通過授受が行われる唯一の現存中間駅、茂内に移動することに。


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詰所の駅員さんに一言ご挨拶して、構内の立ち入り許可を貰いました。
こういう所で撮影をするときは、アレな言い方ですが駅員さん達との間に信頼関係を作らないといけないと思います。うん。


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雪に埋まってよくわかんないんですが、国鉄型2面3線に加えてヤードがある模様。


そしてありましたよ。
今や全国でここだけとなった、タブレット通過授受用設備
初めて見ます。


さて、ここて1分でわかるタブレットの解説を。(これ知らないと小坂鉄道の何が良いのかわかりません!)
列車が衝突しないようにするために、線路には「閉塞」というものが存在します。腸閉塞とか、閉塞前線とかの閉塞ですね。線路をある間隔で(だいたいは駅や信号場で)区切ったところを想像してみてください。
この閉塞の中に、1つの列車しか入れないようにするんです。
1つの閉塞区間に、絶対に1つの列車しか居ないのなら、衝突は絶対起きません。
昔から、どうやって「1閉塞区間に1列車」の原則を徹底させるかの戦いだったのです。(大げさではなく…)


その方法のうちの一つが「タブレット閉塞」。
タブレット」と呼ばれる金属製の円盤を革のキャリアに入れて持ち運びます。
タブレットを持っている列車だけが閉塞に入ることができ、タブレットは1つしか存在しない*1ので、1閉塞に1列車の原則が守られるということになります。


今でも実際にタブレットを使っている路線はあります。下の写真は只見線大白川駅で撮影したものです。
大きな輪っかはタブレットキャリア(入れ物)で、革のポーチの中に金属の円盤が入ってます。


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今では地方のローカル線区ばかりになってしまいましたが、かつては全国的にこのタブレット閉塞が使われていました。
ナントカ本線と名のつく路線でも普通に使われていたのですが、そうすると困るのが通過列車です。
駅や信号場などの、閉塞区間の境界では、必ず持ってきた前の区間用のタブレットを返し、次の区間用の新しいタブレットを貰わなければいけません。(タブレット交換という)
ただ、急行や特急が、タブレット交換のためにいちいち駅に停まってたら、それはもう急行ではない。
そんなわけで、停まらずにタブレット交換をする設備が作られたわけです。それが、今ではここ小坂鉄道でしか使われていないという、これ。


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持ってきたタブレットキャリアを、このタブレット受器(形から、「蚊取り線香」と呼んだりします)に引っかけ、


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あらかじめタブレット授器にセットされている、新しいタブレットキャリアを持ち去ります。
腕を輪っかにつっこんで持ち去ったり、列車から伸びた棒を引っかけて取り去ったりしていたといいます。今じゃなかなか考えられない豪快さ。


そんな通過タブレット交換(通過授受)が今でも間近で見られるというのは、すごいことだとガッテンしていただけましたでしょうか。


そしてもう一つ。
現役の「腕木信号機」です。


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私はこれも、現役なのを見るのは初めて。(廃止後に記念移設されたものは、木次線とかで何度も見ましたが…)
文字通り、腕木の向きで、進行・停止を表現します。
上の写真では、左の信号が停止(腕木が横)、右の信号が進行(腕木が下)です。また、暗くなると色灯を点灯します。腕木の反対側に何となく色ガラスが見えますね。


話が前後しましたが、このあたりで突然に激しい雪が降ってきました。
少々油断して、防寒がおろそかだった私。ガタガタ震えてました。

12:00 貨物列車通過


正午近くになって、山の向こうから機関車の汽笛が響いてきました。
赤い旗を持った駅員さんが詰所から出て、通過ホームにスタンバイ。


そしたらいきなり、「どんな絵を撮りたいの?」って聞かれました。
タブレット蚊取り線香に投げ入れるところと、もぎ取っていくところを取りたいと言うと、駅員さんは近づいてきた列車に旗で何かの合図を送ります。


それを確認するかのごとく汽笛一声。列車が近づきます。


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機関士さんが窓から腕を伸ばして、タブレットキャリアを構えました。
えい。


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引っかけるというより、投げ込むという方が近いかも。
タブレットキャリアはうずまきをぐるぐると回って、見事受器に納まる。


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ガシッ。


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タブレットを受け取ると、列車は発動機を最大にうならせて、小坂へ向けて去っていきます。
駅員さんが転轍テコ小屋に入り、腕木信号機を停止現示に変えます。静かになった駅構内に、カァン…とカウンターウエイトの落ちる音が響き渡りました。


ちなみに。
後で聞いた話によると、普段は受器を使用しないで、駅員さんが直接に手でタブレットを受け取っているらしい。通過前に駅員さんが出していた手旗合図は、「タブレット受器を使用せよ」という意味だそうです。撮影のためだけにやって下さるとは………。


茂内でのタブレット通過授受は、夕方にもう一回行われます。
いったん茂内を離れ、終点・小坂駅へと向かうことにしました。


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12:20 昼食


その前に、遅まきながらお昼ご飯。
朝に大館で買った、鶏めしをいただきました。
ご飯に炊き込まれた鶏のダシが美味しい。脂の乗った鶏が美味しい。


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13:10 小坂駅


大館市の東の小坂町の中心街に位置する小坂駅は、東側の山に広がる小坂鉱山の積み出し駅として栄えていました。かつては銀、近年は銅・亜鉛・鉛を産出していたそうですが、今は産業廃棄物からレアメタルを取り出すリサイクルを行っているそうです。で、その行程で出来る副産物が濃硫酸。小坂鉄道のメインは、この濃硫酸輸送です。


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小坂駅舎は、旅客営業当時とほぼ同じ姿で残っています。
ただし、無断立入禁止。茂内と違い、こちらの駅はなかなか中には入れてもらえないようです。


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出発信号機(もちろん腕木式)付近には、重連のDLが。


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踏切の脇に倉庫代わりらしき有蓋車が。ワフでしょうか。


小坂駅は、川と細い道路を挟んで住宅街と隣接しています。
その細い道路から、すぐ上に大きなタンクが見えました。


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ちなみに、このすぐ隣には3000tのタンクもありました。
なんか、いろいろケタ外れにすごいです。


そうこうしてるうちに、そろそろ午後の上り貨物列車が出発する時間です(以前の時刻表では、ですが)。
小坂町内ではなかなかいい撮影ポイントが見つからなかったので、先に茂内方面へ移動して待ち受けることにしました。



このへん。
マップには小坂鉄道が載ってないですが、+ボタンで拡大していくと見えてきます。

14:00頃 篭谷駅跡付近


再び雪が激しくなってきました。
時折頭をフルフルして雪を払いながら、いつ来るとも知れぬ列車を待ちます。


やがて、遠くから鋭い汽笛が。


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3重連だ!


小坂から茂内まで、線路は山を一つ越えています。
満載の貨物列車は3重連じゃないと牽き上げられないのでしょうか。


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13両のタンク車を率いて、列車が通り過ぎていきました。
相変わらずの徐行なので、先回りを試みます。

14:10頃 篭谷〜茂内間


この辺り、線路は道路沿いを走ってます。
ちょうど道路と線路がツライチになっている場所があったので、撮影。


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この列車は茂内に停車するので、通過授受はおこないません。
その間に茂内駅を通り過ぎて、駅の西側で待機。

14:20頃 茂内駅付近


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茂内にDLを2両置いてきたらしく、機関車は1両に減っていました。
停止現示の下り場内信号機を背に、力強く加速していきます。


さらに何箇所か先回り。


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少しずつ陽が陰り始め、夕方の雰囲気になってきました。

15:30 東岱野駅付近


今日最後の下り列車が、大館駅を離れて小坂に向かうころです。
午前中の下り列車は、茂内駅で待ち受け撮影をしたため、ほかの場所での下り列車の写真がありません。東岱野駅付近の跨線橋の上に先回りして追跡撮影することに。


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16:00 茂内駅


4時間ぶりに茂内駅に戻ってみると、腕木信号機の色灯が点灯してました。
やっぱりこの方がそれっぽいですよね…。


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ちょうどいい時間です。
遠くから汽笛が近づいてくると、駅員さんが旗を持って出てくるのは、昼間と同じ。
例の合図を繰り返します。


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タブレット受器に近づく列車。


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投入!


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そしてキャッチ。


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これらが5秒以内によどみなく行われ、列車は小坂へ去っていきました。


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駅員さんは、「今のうちにいっぱい撮っといてくれ」と仰有っていました。
今のところはまだ、タブレットも、通過授受も、腕木信号も安泰に営業しているけど、
いつか無くなってしまうかもしれない。やめてしまうかもしれない。
そのうち小坂鉄道自体が廃止されてしまうかもしれんよ、という笑顔に、一抹の寂しさを感じました。


鉄道がそこにあるってことは素晴らしいことだと感じた一日でした。


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16:20


感傷に浸る間もなく、秋田に向かわなくてはいけません。
レンタカーを借りた場所は「大館」でしたが、返却事務所は「秋田駅前」です。


この時点では、このあと、秋田17:59発のこまち32号に乗る予定で、指定券も発行して貰っていましたが*2、このままではとても間に合わない。(小坂鉄道の最終下りが予想より遅いスジだったということもありまして…)


とにかく出発です。
大館から秋田に抜ける道は、国道7号を西進して東能代へ出てから琴丘能代道路で一気に秋田まで南下するルートと、国道285号線で阿仁の峠を越えるルートの2つがあります。
距離では285号線のが30キロほど近いけど、ナビの推奨は東能代経由。
ここはナビを信じることにして(私も経験的にそっちのが早いと思ったし)、一路国道7号を西へひた走る。雨が降り出しました。


ここでおさらい。
指定席特急券・指定席急行券は、当該列車に乗れなかった場合、指定席の効力を失い、当日中の後続列車に限り、自由席特急券として利用できます。ただし、後続の列車が全席指定席の場合、特定区間に限り立席特急券として利用できます。


要するに、乗り遅れたら立ってけ*3という訳です。それは悔しい。
幸い、発車時刻前なら指定列車の変更は可能なので、17:59までにどこかの駅に駆け込んでみどりの窓口にきっぷを差し出せばセーフってコトになります。

17:50 東能代駅


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結局、秋田までの道半ば、東能代の駅で券を変えて貰いました。
新しいデッドラインは19:38秋田駅。ナビの残り時間からみて、十分間に合いそうです。

19:20 秋田駅


まにあいました。
レンタカー事務所は駅から少し離れていたので、車を返却して駅の方に歩いていくと、だんだん周りがいつか見た雰囲気になってきて、とある角を曲がった瞬間、記憶にあった秋田駅と現在位置が一致しました。この感覚、なんともいえず大好き。


秋田駅に着いたらまず、いの一番に駅弁を探しました。そりゃもう空腹ですから。
しかし、2軒あるうちの片方では、すでに昼に食べた「鶏めし」しか残ってない!
さすがに重複は回避したいので、もう一軒を覗いてみると、残ってました。
あきたこまち弁当」900円。


幕の内系はいつも回避してるんですが、背に腹は代えられません。購入。


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あとは、最終のこまちで、今日の宿泊地である一ノ関へと向かうだけです。


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お弁当はごはんが美味しかったです。冷たくても美味しいとは、さすが。

22:18 東横イン 一ノ関駅


いつものよーに東横インにチェックインして、服を洗濯。
あとはもう明日に備えて眠るだけです。おやすみなさい。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
秋田 19:38→22:05 一ノ関 3098M
3098B
新幹線 こまち98号 E328-21 仙台行

*1:それだと運転方向が制限されるので、実際は、閉塞の両端に機械を置いて、同時に2個以上のタブレットを取り出せないしくみにしています。

*2:こまちは全席指定。

*3:指定席に空席があれば座れます。

参考 小坂鉄道現行ダイヤ


大館〜小坂間は基本的に1日2往復。休日などは運休する場合があるようです。
また、時刻より早く走る場合があります。

下り(小坂方面)

  451 51 5053 453 53
大館    1115 1255    1525
茂内    1200 1325    1610
   1009
1414
小坂 1025 1220 1340 1430 1630
     単回   
単回  

上り(大館方面)

  2052 52 5054 54
小坂
900
945
1040 1350
茂内
920
1005 1110 1410
  
922
1010 1202 1415
大館 1007 1055 1247 1500
     単回   
  


(平成18年2月25日改正)
平成19年3月にJR貨物ダイヤ改正が予定されています。その際、時刻が変更される可能性があります。
小坂鉄道線内の時刻変更は特に行われないようです。
停車駅時刻は変更がないようですが、通過授受列車の茂内駅到着時刻が大幅に繰り上げられているという情報があります。未確認ですが、すでに通過授受は行われていないかも知れません。ご注意下さい。


(平成20年4月11日追記)
小坂鉄道は平成20年3月12日の廃車回送をもって営業を終了しました。



2月9日(金)

5:20 起床


旅行中の朝は早いです。もう、これでもかってぐらいに。
とりあえず予定を組むときは始発から組み始めるのが定石になっています。
東横インでは午前7時から無料の朝食サービスがありますが、それを利用できたのはほんの数えるほどしかないくらいです。
だって早起きしないとその分列車に乗れないんだもの。


5:40にホテルを出発してほどなく一ノ関駅へ。
駅前はまだ静まりかえってますが、駅舎には始発列車を待つ人たちが居ました。


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でもこれはどうかと思うんだ。

6:18 石越駅


一ノ関は岩手県の南端にあり、さらに南下して宮城県に入ったあたりに、石越駅があります。
くりはら田園鉄道石越駅から西へ、細倉マインパーク前までの25.7kmを走っているローカル私鉄で、2007年3月末をもって廃止されることが決定しています。


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まだ辺りは暗く、石越から乗ったのは私一人でした。


車内の床は板張りで、木製布張りのクロスシートには大きな折りたたみ式テーブルが備え付けられ、数人でピクニック気分が味わえそうなつくり。窓も開きます。


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写真もあまり撮る気になれず、ぼんやりと窓の外を眺めて過ごしました。
途中、くりでんは東北新幹線と直角にアンダークロスします。ここに駅が出来ていたら廃線は免れたかもしれないとは、横見先生の弁。実際、どうなんでしょうかね…。


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若柳・沢辺・栗駒と、3つの有人駅でタブレットを交換していきます。
ここでは運転士さんと駅員さんが直接に交換。


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途中から、少しずつ学生が乗ってきました。朝練にちょうどいい時間って感じでしょうか。
終点の一つ手前、鶯沢工業高校前駅で降りていきました。(わかりやす!)


終点の細倉マインパーク前で降りたのは私だけ。
折り返し列車には、やはり学生が一人二人乗ってきました。
来年度からはどうするんだろうなぁ…、とか考えてしまいます。*1


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5分後の折り返し列車で、石越まで戻ることにしました。
たぶんこれが最後の乗車になるんだなー、とか漠然と考えながら。


少しずつ周りも明るくなってきたのでカメラを取り出してみる。


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栗駒駅。なんか線路が規格外の曲がり方をしてるような…。


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同じく栗駒駅。くりでんでも、腕木式信号が現役です。


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くりでんは非電化路線です。が、架線柱がある…。
実は1995年までは電化されてたのでした。それまでは、「栗原電鉄」を略して「くりでん」だったそうですが、非電化をきっかけに社名を「くりはら田園鉄道」に変えたそうです。同じ略称になるよーにという配慮でしょうかね。


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沢辺駅の場内信号機。腕木が斜め、つまり進行です。
向こうには対向列車が。


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少しずつ地元の人が乗ってきました。しかし終点の石越までは行かず、2つ手前の若柳で降りてしまいました。この地域の中心はもしかしたら若柳なのかも。


くりでんは定刻に石越に到着。
名残を惜しむ間もなく、4分後の一ノ関行に乗り換えです。


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発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
一ノ関 5:57→6:18 石越 520M 普通   サハ700-1004 岩沼行
石越 6:26→7:13 細倉マイン前*2 1 普通   953  
細倉マイン前 7:18→8:02 石越 4 普通   953  
石越 8:06→8:30 一ノ関 523M 普通   サハ700-1004  

8:30 一ノ関駅


って、今朝出発した駅やん!


みたいなツッコミは無しで。
ここからは、昨日に続いてレンタカー。列車を外から撮影するには、やはり車の方が便利。
駅レンタカーの開店が8:00なので、先にくりでんに乗りに行ったのでした。


今回もやっぱり乗り捨て。一ノ関駅で借りて、くりこま高原駅で返却です。
くりこま高原到着は12:49厳守。これを守らないと、この後の予定がガタガタになってしまいます。


コンビニで車を停めて道を確認しているときに、地元のFMラジオが星座占いをやってました。
私は乙女座。なんとなく耳を傾けてみると……

「6位乙女座は、思ったより時間がかかるかも知れないので時間に余裕を見て行動してくださいねー」

何となく当たりそうなアドバイスが。
しかし、この占いが後の悲劇喜劇を予見していたとは、夢にも思わなかったのです。

9:50 細倉マインパーク前駅


一ノ関を出たときに晴れていた空は、一転曇り空になっていました。
2時間半前に訪ねた駅ですが、こんどは外からの訪問。
駅前はよく整備してあるんですが、いかんせん人の気配がない…。
駅の待合室を覗いたら、おばちゃんが一人で休んでてビックリしました。


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細倉マインパーク前駅の駅前広場には、かつて「栗原電鉄」を走っていた電気機関車が静態保存されています。小さな車体に大きなパンタグラフがキュートな子です。


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後ろに連結されてるのは…、緩急車付きのワフ?
型式記号がペンキとともに落ちて読み取れませんでした。元々は黒い貨車なんですよね、コレ。


細倉マインパーク前から石越方面に200mくらい行ったカーブの先には、細倉マインパーク前駅が出来る前まで存在した細倉駅の遺構が残っていました。
微妙に私有地っぽくて入れないので、外打ちで撮影。さっき乗った列車内からも見えました。


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「ほそくら」という駅名表も残っていました。


ホームに停車中の列車は10:06発車。
沿線で迎え撃つために、一足早く駅を離れました。

10:15 鶯沢〜尾松間


くりでんといえばやっぱり田園風景。
本当なら春や秋の田園風景の中を走るところが取りたかったのですが、望むべくもないので、できるだけまわりが開けたところを探し、このあたりに決めました。
しかし、前後に送電鉄塔が立っていたりして、あまり良いポジションではなかったかも。


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ちょうど車両の真横から日光が当たる時間だったので、前後ともに妻面が暗くなってしまいました。あうぅ。


このあと、尾松駅に寄って写真を撮ったりしていたら、渡り鳥の群れが見事な編隊を組んで上空を飛び去っていきました。なんであんなふうに飛ぶんでしょうかねぇ。凄い。


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よく見ないと見えないかも…。

10:40 栗駒


列車は上り下りともに1時間〜2時間に1本です。
時間が限られていることもあって、列車にエンカウントする場所を慎重に考えながらの移動。
次の下り列車は、栗駒駅で撮ることにしました。本当は駅撮りはしたくないんだけど、タブレット交換の一コマが撮れるかなと期待しての選択です。


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まずは入場券(170円)を購入。赤線入りの硬券です。
ホームの様子を撮っていると、下り列車がやってきました。
そしてここでタブレット交換。それっ!


と思ったら、駅員さんがタブレット持ったまま車内に入ってしまって撮れませんでした!(ノД`)・゚゚・。


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とりあえず、めげずに出発していく後ろ姿をパチリ。
間もなく列車は見えなくなりました。

11:20 沢辺駅


次のターゲットは、やはり有人駅の一つ、沢辺です。
予定では、ここで上り下りの列車交換が見られる。はずでした。


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やっぱり入場券を買い、構内の写真を撮っていたんだけど、いっこうに列車が来る様子がない。
そういえば…、と一つ思い当たるフシがあったので、確認してみたら…。


平日運休


この日の私、どーかしてたんです。どうも全体的に注意力不足だったような…。
そしてそれが、次の駅でついに炸裂してしまうのでありました。


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人も列車もいないホームをパチリと撮って、最後の有人駅「若柳」へと向かいます。

12:00 若柳駅


駅前にスーパーがあり、そこそこに賑わった雰囲気のある駅です。
くりでんの車庫もこの駅に併設されていて、現役車両だけでなく、かつて使われていた車両もここに展示(というより、無造作に停車)しています。とりあえず入場券を買って、構内へ。駅のスタンプを出してもらって押したり、記念乗車券セットを買ったり。


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畳まれていますが、よく見るとパンタグラフが付いてます。
非電化になった今は自走出来ませんね…。


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カラオケが設置された車両もあったようです。


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時刻は12時20分近く。
レンタカーを返す前にはガソリンを入れなくてはいけないし、不慮の事故が起きてしまうかもしれない。
朝の占いが脳裏をかすめます。


列車を待つ人の増えていた待合室を通って、駅舎の外に出ると、いつの間にか晴れ間が覗いていました。





でも、ここで見るべきなのは、空ではなくて足下だったのです。

12:40 くりこま高原駅

レンタカーを返すのに少々手間取ったりして、結局駅に入ったのは発車の5分前くらいになってしまいました。

なんとか無事に予定の「やまびこ54号」に乗り込み、その先の予定を確認しようとノートを取り出そうとしたとき、凍り付きました。


若柳の駅でノートにスタンプを押させてもらったあと、ポケットに入らないそれを駅構内のベンチに置いて、
そのまま忘れてきてしまった
のでした。
致命的です。これまでの旅行のメモやら、各駅のスタンプやらが満載のそれが無くなったら、これ以上ないくらいに困ります。しかし、もう新幹線は270キロで爆走中。どーしよう………


その時私が取った行動はというと…。


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腹ごしらえでした。だって新幹線の中からじゃどうしようもないんだもん!
朝に一ノ関駅で買った平泉うにごはん(1,000円)。買うのは2回目ですが、美味です。おすすめ。

13:12 仙台駅


買ったおみやげの裏に連絡先の電話番号があったので、新幹線を降りてすぐにくりでんに電話です。
幸い、駅員さんが確認をしてくださり、ノートは何事もなく保護されました。
さらに、今はもう新幹線に乗ってしまっていると言ったら、郵送してくださるとのこと。
「着払いになっちゃうけど良いかな?」もちろんですっ!


こうして、今では無事手元にノートが戻ってきています。
くりはら田園鉄道の皆さん、ご迷惑をおかけしました。
そして、本当にありがとうございました。



フゥー、と一息付いて、改めて次の列車が発車する東北本線上りのホームへ移動です。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
くりこま高原 12:49→13:12 仙台 54B 新幹線 やまびこ54号 E226-225 東京行

13:54 槻木駅


普通列車に揺られること24分。
「つきのき」と読むこの駅で、阿武隈急行に乗り換えです。


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阿武隈急行は、かつては国鉄丸森線でした。しかし、国鉄再建のあおりで建設が途中で凍結され、槻木〜丸森が建設されただけの段階で、採算のみこみが立たないままに第三セクター化されてしまいました。
予定通りに福島まで開通すればそれなりに利用が見込めるため、阿武隈急行の強い働きかけで、1988年に全通したという経緯があるそうです。


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列車は阿武隈川沿いに走ります。まぁ、かなり新しい部類に入る路線なので、高規格に作られていて、線路そのものとしてのおもしろみはあまりありません。春から秋にかけてや、例年の冬ならばもう少しメリハリの効いた景色が見られることでしょう。
面白い形をしたあぶくま駅の駅舎も、ちょっと活動停滞気味な様子。


ところで、阿武隈急行の普通の駅の駅名標は、こんな感じです。


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しかし!
これを見よ!


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ハイビジョンどころか、シネマサイズのよーな駅名標がお出迎えです。
日本で5番目に長い駅名だそうな。
ちなみに、この梁川町には、太陽誘電の工場があります。That's CD-R。


ほかにも、こんな2駅が隣り合っていたり。


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知らなかったら、「にいだ駅」と言われてもどっちだかわからなさそうです。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
仙台 13:30→13:54 槻木 582M 普通   クハ700-106 福島行
槻木 13:58→15:11 福島 932M 普通   AM8111 阿武隈急行

15:11 福島駅


福島では、阿武隈急行から新幹線に、6分で乗り換えなくてはいけません。
しかし、予想以上に阿武隈急行の駅舎がJRの駅と離れていて、移動中は間に合え! 間に合ってくれ! みたいな感じに凄く焦りまくり。結局、冷や汗と体を動かした汗の合体技みたいなイヤーンな汗をかきつつも、なんとか予定のMaxやまびこ118号に乗れてめでたしめでたし。


…そもそも、6分乗り換えって、阿武隈急行では接続列車の案内にも登場しないんですよね!

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
福島 15:17→15:33 郡山 118B 新幹線 Maxやまびこ118号 E458-6 東京行

15:33 郡山駅


そのままMaxやまびこに乗っていれば、17時前には東京に着いてしまいます。
そんなわけにいくか! ってなわけで、ここからルートは横道に。
磐越西線の快速電車です。


最近、磐越西線赤べこをキャラクターに会津フェアを長期展開中。
乗り場である2番線への降り口も、壁自体が真っ赤に塗られてこのとおり。


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そして、そこに居た列車もこうです。


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同じカラーリングに塗られた485系も走っており、今や磐越西線はまるで「赤べこ線」。
なかなか活気があっていい感じです。


私が列車に乗ったときには、すでにクロスシートの空きボックスはなく、すでに人が座ってるところに相席で腰掛けました。通勤路線兼観光路線って感じの客層です。
発車してしばらく経つとパラパラ人が減り、空きボックスをゲット。まだ小腹が減っていたので、仙台で買ったこれをひもときました。


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仙台に行ったときは必ず買ってると言っても過言ではない、「網焼き牛たん弁当」(1,100円)。
量が少なめなのが難点といえば難点ですが、肉の味付けといい麦飯といい、クセになる味わい。
加熱式容器なので、ヒモを引っ張るだけでアツアツです。蒸気と一緒に美味しそうな香りが吹き出して食欲を刺激してくれる機能付き。


…だからボックスシートに一人になるまで待ったんですよ。ええ。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
郡山 15:43→16:52 会津若松 3239M 快速   クモハ455-6 喜多方行

16:52 会津若松駅


ここからは只見線に入り、2駅目の西若松駅から会津鉄道に入ります。
長野からずっと続いてきた乗車券も、西若松で終わり。
陽も落ちて、空が夕焼けで染まり始めました。


そんな中、私を待っていた会津鉄道の車両は、耳無し芳一みたいになってました。


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これ、会津出身の名医・野口英世に向けて、英世の母が滞在先のニューヨークへとはるばる送った手紙の筆跡をペイントしてあるそうです。
早く帰ってきてください早く帰ってきてください…と、子の顔を見たい気持ちがあふれている文でした。


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でも、窓ガラスにまで貼るのはやりすぎじゃないかなぁ?
だからこそ外から見ると耳無し芳一な訳ですが。


昼間なら、会津の渓谷を縫うように走り、景色も良い路線なんだろうと思いますが、間もなくとっぷりと陽も暮れ、外は漆黒の闇。塔のへつり駅とか養鱒公園(ようそんこうえんと読む!)駅とか、面白い名前の駅名標すら見えませんでした。残念!

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
会津若松 16:54→18:06 会津田島 2325D 普通   AT-551  

18:06 会津鉄道 会津田島駅


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駅名に「会津」が入っていることからもわかるように、いまだに福島県内。
まだまだ先は長いと思っていました。


その会津田島駅で我々を待ち受けていたのは、こんな列車でした。


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浅草かよ!


時刻表では、どこからどこが一個列車で、どこで乗り換えなくてはいけないのかがはっきりせず、てっきり会津鉄道の終点(会津高原尾瀬口駅)あたりで折り返し運用をしているものだと思ったら、浅草ですか! お兄さんビックリしちゃったよ!


肝心の、会津田島駅にたたずんでいるの列車の写真は、乗り換え時間が短くて撮れませんでした。しょんぼり。


路線自体は相変わらず真っ暗でどうしようもなかったのですが、一つ面白い駅に停まりました。
トンネル内にある、湯西川温泉駅です。不意打ちだったのでビックリでした。


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しかし、会津温泉尾瀬口から新藤原までの第三セクター線である野岩鉄道、駅名がすごいです。
男鹿高原、上三依塩原温泉口中三依温泉湯西川温泉、川治湯元、川治温泉竜王峡。
どれもあきらかに観光地を意識してます。ここまで徹底してると偉いと思う。うん。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
会津田島 18:09→19:17 鬼怒川温泉 350M
350
普通   クハ6262 浅草行

19:17 鬼怒川温泉駅


今までの浅草行きに乗り続けても今日中に浅草に着けるのですが、それだと東京で立ち往生してしまいます。今日中に長野まで帰り着くために、ここで特急「きぬ136号」浅草行きに乗り換えました。
全車指定ですが、空いていたこともあって車内で指定券を発券してもらえました。


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車両はいわゆるスペーシア車両の東武100系
内装はちょっと古びているけど、乗り心地はなかなかです。


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鬼怒川温泉を出てすぐ、新高徳駅で対向列車を2本続けて交換。
2本目に来たのは、下りのスペーシアでした。細くて暗い島式ホームの両側を白い巨体がすれ違うのは、なかなか壮観です。


単線ということもあり、下今市まではゆっくりと走ってきた特急ですが、日光線との接続を取ったあとは、特急らしい高速走行を始めました。
しかし思ったんだけど、自動放送の英語音声がやたら長い!
JRとかの英語案内だと、たいていは日本語の案内よりも内容がはしょられてるものですが、この車両はフルに訳してます。うーむ、こまかい。


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発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
鬼怒川温泉 19:18→21:35 浅草 1136 特急 きぬ136号 103-6  

21:35 浅草


あとはもう上野に出て、長野新幹線に乗れば帰れてしまうところまで来ました。旅ももう大詰めです。
実は乗ったことがなかったような気がする隠れた区間、銀座線の浅草→上野を制覇しつつ、上野に着いたのは実時間で21時48分。最終の新幹線は22:10発です。22分の猶予がある。


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上野駅には、いつも必ず寄る大好きなラーメン屋があります。
牛たん弁当からそれなりに時間が経ち、かなり空腹な状況。
全身の細胞がラーメンを要求するような感覚。
新幹線の指定券を取ったりして発車まで残り20分を切った今、私はラーメンを食べることができるか!?
失敗すれば上野で宿泊という最悪の事態が待っている!
いざ、勝負!!



みたいな気分で行ったら、臨時休業でした
ガックリ。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
浅草 21:42→21:46 上野 A2117 普通   01635 渋谷

22:10 上野駅


結局、駅の売店で牛乳とカマンベールチーズを購入して、今回の旅の最後の列車であるあさま555号に無事乗り込みました。ちょっとぜいたくしてグリーン車です。


ラーメンが食べられず、空腹感が一気に増したので、朝に一ノ関でにうに弁当と一緒に買っておいた「前沢牛めし」(1,300円)を取り出しました。これも加熱機能付き。


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中身は、甘さを抑えた牛すき焼き丼風。肉質はもちろん申し分無し。加熱機能付きの弁当には共通して言えることですが、やっぱりちょっと量が少ないかな、ってとこですね。でも満足。


高崎を過ぎたあたりで、強い眠気に襲われて撃沈。
目が覚めたのは長野の到着放送ででした。普段あんまり眠れない新幹線の車内でこんなに熟睡したのは、やっぱり疲れてるからなのか。

23:48 長野駅


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長野はでした。気温も暖かく、東京と大して変わらない気候に感じます。
眠い目を擦りながら、駅前でタクシーを拾って帰宅。到着した頃には、日付が変わってました。
正味50時間ちょっとと思えないほど、密度の濃い旅でした。はー、疲れた。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
上野 22:10→23:48 長野 555E 新幹線 あさま555号 E215-8  

*1:代替バスが走るようです。

*2:細倉マインパーク前