視聴率の不思議

視聴率のことで、不思議に思ったことはないですか?
番組内の瞬間最大視聴率の話がニュースになることがあります。
「この試合の瞬間最大視聴率は、ゲームセットの瞬間のXX.X%だった」みたいな。


私は不思議に思ってました。
その瞬間に視聴率が最大ってことは、その瞬間にテレビをつけた人がたくさんいるということなんじゃないかな?
ということは!
視聴者にはゲームセットを感知する超能力があるんだよ!


ごめんなさい…


みたいなことを漠然と想像したりしてました。
勿論、そんなことあるわけないです。


私と同じような疑問を持っている人がいるかどうかはわかりませんが、
この間違った思考の大元は、視聴率の本質を理解していないことにあります。


 視聴率の変化 = その時間にテレビをつけた人 − テレビを消した人


この、右辺の第2項が抜け落ちていると、さっきのキ●ヤシみたいな結論に陥るのですね。
仮に視聴率が一定に保たれていたとしても、同じ人がずっと見続けているわけではありません。普通は、新しくテレビをつける人がいて、同じぐらいテレビを消す人がいるので、結果的に一定に見えているだけです。(まぁ、番組にもよりますが)


で、その状態(定常状態ですね)から、視聴率が上がる原因は、2つあります。

  • テレビをつける人が増える
  • テレビを消す人が減る


もうおわかりだと思いますが。
「この試合の瞬間最大視聴率は、ゲームセットの瞬間のXX.X%だった」ということは、ゲームセットの瞬間まで、テレビを消す人が少なかったということです。
逆に言えば、ゲームセットの瞬間にたくさんの人がテレビを消したということ。


この考え方、簡単なようでなかなか見落とされがちなようです。
以前、少年マガジンで、

 金持ちになりたければ収入を増やして支出を減らせ

っていうテーマの漫画が出てきたことがあります。これもまったく同じ原理ですね。