フリーシェルゴースト

ゴーストって面倒だと思いませんか。
だって、まず謎のソフトウェア(それも縞状のパンツを略した名前の)をダウンロードして、インストールして、起動してようやくネコミミ少女のお話が聞ける。
まあ、ここまでは普通のソフトウェアでも同じですね。
さて、俺もこんなのを作ってみたいけど、どうやったら作れるんだろう? と興味を持った人がいるとします。


まず、E/P4のフォルダを開くなり、SAORIのテンプレを落としてくるなりして、ゴーストの中身を研究するところから始めなければいけないわけです。
中を見てみると、予想以上にいっぱい書くことがありそう。里々なら:とか*とか、文なら { とか [] とか \ とか、プログラミングをしたことのない人にとっては暗号にも似た文章が書いてあって、その中にトークらしき文章が散らばっている。
解説サイトにたどり着いて、ゴーストの中身とサイトの解説をじっと見比べて、ようやくなんとなくスクリプトの書き方がわかる。辞書のここに書けばこういうときに喋るんだな、っていう、イベントドリブンの動作のしくみがわかってくる。
これだけの段階を踏んで、やっとゴーストがセリフを喋るようになるわけです。


みんながみんな、これだけ苦労に苦労を重ねているとは思いませんし、スキルも方法も人それぞれ千差万別なのは承知ですが、たとえフリーシェルゴーストだとしても、すべての*1ゴーストはこれだけの道を辿ったうえで、さらにウェブに公開され、公開ページが作られ、はじめて大衆の前に姿を現すわけですよ。
ゴーストに興味があっても、作ろうと思わない、もしくは作りたいと思っても面倒だから作らない人は、目に見えないだけでたくさん居ると思います。
そこから脱却して、目に見えるものを作って公開することは、それがどんなものであれ、誇っていいことだと思うし、尊重されるべきことのはずです。
したがって、私はフリーシェルゴーストの是非についてとやかく言うつもりはありません。そもそも、是も非もあるはずがないからです。一個の立派な作品ですから。


ただ、もし、フリーシェルゴーストの作者が、そのフリーシェルを気に入って使っているのではなく、間に合わせに手近なものを引っ張ってきたり、気に入らない点があるけど我慢して使っているのであれば、それは非常にもったいないことです。
せっかくのアイデアを具現化したゴーストなのに、作者本人がシェルに思い入れ*2が全然なかったら、せっかくのあなたのアイデアがもったいない。


結局、やぎさん(id:Yagi_Mudsuki)が言いたかったのは、自分は絵が描けないから…という理由で、「自分の作りたいゴーストとは違う」シェルを「仕方なく」借用して公開している人に対して、それではせっかくのアイデアがもったいないよ、描いてみようよ、自分が本当に気に入るゴーストを作ろうよ、ということなんだろうな。と私は感じました。
何も間違ってないと思います。

*1:と言い切っていいかは分からないけど

*2:フリーシェルを見て、これは可愛いと思って採用したなら、それは立派な思い入れです