2006年12月30日(土)

6:02 京王高尾線 めじろ台駅


12月27日から帰省していたので、この日の出発地点は東京都下の京王高尾線めじろ台駅
一応実家の最寄り駅という事になってます。


今回は、JR完乗(予定)記念ということで、ゲストがお二人参加してくださる予定です。
待ち合わせの予定などもあり、始発よりちょっと遅い列車で出発。高尾でホリデーパス*1を購入し、中央線に乗り換えです。
数日前にデビューしたE233系の登場に淡い期待を寄せていたのですが、さすがにそんな甘くなかった。まぁ、どうせ数年もしたら201系の方が有り難くなっちゃうんだろうなーと思って、モーターのうなりを堪能してみたり。

6:24 八王子駅


まだ夜も明けきらぬこの時刻に、相模原から横浜線で北上してきたdona氏と合流。
彼は私より数段パワフルで、普段それなりに修羅場っぽい旅行をしてる私をして、ゴメンナサイ勘弁シテクダサイと言わしめるハードな旅路をもこなすタフガイです。マジで。


そんなdona氏なので、こんな早朝の待ち合わせも快諾してくれました。
ホームには出ずに、最後尾車両を指定して車内で待ち合わせです。
お互い就職してしまい、あまり会えない間柄ですが、長いつきあいです。よっ、とひとつ敬礼。
近況なんかを話しながら、完乗の瞬間に思いを馳せます。


…なんか全然実感がわかないんですがどうしてくれよう。
きっと完乗の瞬間には、これまでの旅路が走馬燈のように浮かび、感涙にむせぶことが出来ることでしょう。


立川で南武線に乗り換えて、今回のステージ・鶴見線へと一路南下です。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
めじろ台 6:02→6:06 高尾 5101 各停     高尾山口
高尾 6:18→6:35 立川 674T 快速     東京行
立川 6:36→7:28 尻手 652F 普通     川崎行

7:28 尻手駅


尻に手だなんて。とか言ってはだめです。南武線南武支線が分岐する、「しって」駅に到着。
南武線はここから左に急カーブして、東海道本線と並んで川崎駅へ吸い込まれて行きますが、南武支線は直進して東海道本線を超え、臨海地域へと入っていきます。レアだけどそれなりに列車の本数もある区間


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っていうか、めちゃくちゃ寒い!
駅が高架にあって、海が近いせいか、ホームの上を寒風がひゅるりーと吹き抜けていく。ようやく陽が昇って朝の雰囲気になってきた空は、素晴らしく快晴のようです。


駅前のコンビニで朝食を買い込んで3番線に上がると、間もなく真新しい205系が入線してきました。


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鶴見線は、武蔵野線などと並んで、JR東日本でもっとも遅くまで103系が走っていた線区として有名です。そのせいか、Web上の写真を見ても103系や101系の写真が多く、「そういうイメージ」が頭の中に出来上がっていました。この205系は、あまりにもそれとは対照的で。


そんな感傷をよそに、列車は定刻通り発車しました。
間もなく東海道本線を超え、京急本線を超え、ゆっくりするヒマもなく浜川崎に到着。
南武支線の終点にして鶴見線との乗換駅です。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
尻手 7:44→7:51 浜川崎 744H 普通      

7:51 浜川崎駅


浜川崎は、南武支線鶴見線、さらに東海道貨物線が交錯して、構内は非常に入り組んでいます。そのため、南武支線から鶴見線への乗り換えは、跨線橋を越え、さらに一旦駅の構内から出なくてはいけません。
乗り換え時間は2分。かなり急ぎ気味で鶴見線ホームに向かいます。


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鶴見線は一本の線ではなく、基幹となる路線から海へ何本も支線が延びていて、乗りつぶし泣かせの構造になってます。そのうえ、支線のうちの一本は、9時台から16時台まで列車がなく、土曜休日に至っては一日3往復という恐ろしい路線。京浜工業地帯の工場地区への通勤路線ならではと言えるでしょう。


勿論、最初にその支線を攻略しておかないと、完乗が夕方っていうか夜になってしまいます。そんなわけで、まずはそこから。大川支線の分岐駅、安善まで移動です。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
浜川崎 7:53→7:57 安善 700B 普通      

安善駅 7:57


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安善は、安田財閥創始者である安田善次郎にちなんで名付けられた駅です。安善に限らず、このあたりはそういう駅ばかりのようです。(そもそも開設時に地名が無かったそうで…)


かつては貨物や荷物の輸送も手がけていたらしく、細い島式ホームからは古びた看板に「商品の輸送から引越しまで」と掲げられた詰め所を正面に見ることができます。
何故かゴミ箱が変な並び方をしていて、点字ブロックが避けて通ってました。何故?


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ほどなく、午前中最後の大川行き列車が朝陽を浴びながら近づいてきました。


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列車はさっき来た方向へと走り始め、途中で上り線の線路と平面交差して南側の線路へ移ります。間もなく武蔵白石駅へ差し掛かろうというときに、線路は突然ほぼ直角に右へ急カーブして、アレヨアレヨという間に運河に囲まれた大川駅へ滑り込んでいきます。列車の速度は、時速30キロを超えない程度。


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車内から武蔵白石駅を見たところ。勿論、降りられません。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
安善 8:04→8:08 大川 705B 普通      

8:08 大川駅


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この日は年末の土曜日ということもあり、普段なら通勤帯なこの時間の列車には、どー見ても鉄道マニアみたいな人ばかり乗っているようでした。
終点の大川駅は道路沿いに短いホームが作られ、小さな屋根の下にスイカ専用の簡易改札があるだけでこぢんまりとしています。線路はちょっと先まで続いて終端標識。


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見事なまでに列車がありません。特に土曜休日(右側)。


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面白いことに、どうやら列車の来ない日中は、駅のすぐ先にある踏切が閉まりっぱなしになるようです。大川駅周辺は、三菱化工や昭和電工の工場敷地になっており、乗客より貨物がメインの路線ということなのでしょう。
一度、昼間に来て貨車など眺めてみたいなと思いましたが、さてどうやって来よう。


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列車は6分の停留のあと、折り返して鶴見行きになります。
次に乗る予定の列車まで間があるので、いったん鶴見まで出て、もう一人のゲストを迎えます。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
大川 8:14→8:27 鶴見 804 普通      

8:27 鶴見駅


ここで、はるばる大阪からおいで下さったぽな所長id:ponapalt)と合流です。
以前から完乗の際は来てくださると言って下さっていて、今回めでたく実現の運びとなりました。話によれば、関空の朝一便→羽田→京急京急鶴見→JR鶴見、という強行軍。鶴見線へようこそ!


鶴見線鶴見駅は、地平ホームな東海道本線横須賀線と一線を画して、高架上にあります。スペースの都合からか、渡り線がカーブの上にあって非常に面白い。奇妙な構造に見えますが、シーサスクロッシングと同じ働きをします。


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すでにホームに入っていた列車を1本見送って(弁天橋止まり)、9時ちょうど発の扇町行きに乗車です。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
鶴見 9:00→9:17 扇町 909 普通      

9:17 扇町


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国道の上にあるから国道駅とか、昭和石油のそばだから昭和駅とか、そんな駅をいくつも通り抜けて、鶴見線の終点である扇町に到着。旅客線としては終点だけど、線路は京浜運河沿いまでいっぱいに延びて、一大操車場となっています。(駅からは見えませんが。)


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駅前の踏切から操車場を望むと、ホキがたくさん停まってました。


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扇町の折り返し時間は13分。
列車もしばしの間ゆっくりと休息しています。


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ホームの背中側にも広い操車場が広がっていて、赤いDE10の単機が操車係に導かれながら青空の下を走り抜けていきました。


扇町まで乗車した時点で、JR線の未乗区間は、浅野から海芝浦までの1.7kmを残すのみです。

9:39 浅野駅

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
扇町 9:30→9:39 浅野 908 普通      


折り返し、海芝浦支線の分岐駅、浅野まで戻って下車。
ここでは接続の関係で、1時間ちょっとの待ち時間があります。
鶴見まで戻ることもできるけど、せっかくだからと駅の外を散策してみることにしました。


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年末で工場もお休み。
浅野駅では、作業員さんが駅構内のすす払いをしてました。(アンダーで見にくいですが、脚立が見えるかな?)


駅から大通り(いわゆる「産業道路」)に出るまでの道は、どうやら東芝の敷地内らしく、自動車は勝手に入ってはいけない旨の看板が立っていました。歩行者は一応許容されてるようです。
産業道路と1号横羽線をアンダーパスし、北に延びる道沿いにあるコンビニに立ち寄ることにしました。
この辺りにはかつて、横浜ゴムの工場があったとのこと。
で、道の名前がこれ。


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そのまんまやん!


だいぶ体が冷えてきたので、コンビニでは3人めいめいに温かいものを購入。
私はといえば、……このあたりでようやく、落ち着かない気分になって来たのでした。


思い起こせば。
「電車」といえば近くを走る京王線
東京都から出ることなどめったにない。
一人で旅行など考えたこともなかった。
そんな生活から一念発起し、18きっぷで一気に本州を脱出したのが2000年のこと。
その頃はまだ、JR全線乗車など考えていませんでした。


休みのたびに旅行を繰り返し、九州が、四国が、少しずつ塗りつぶされていきました。

ちょっとした連休に、近場の路線をぐるぐる回ったり。
まとまった休みが取れれば、遠くに出かけてその地域を乗りつぶしたり。
始発から終列車まで、貪るかのように乗りました。


時間と、お金と、体力と、いろいろなものと戦いながら、
北海道が、そして関西が、東北が、
まだ乗ったことのない路線が、確実に減っていきました。


ある日、乗車済みの路線を塗っていたとき、ふと「完乗」という言葉が頭をよぎったのを覚えています。
その日以来ずっと、今日という日を目指してきました。



正直に言うと、現実味はありません。
乗ったことがないJR線が、今日でもう無くなるなんてことは、全然想像できません。
それでも、この6年間、そしてそれ以前の歴史を振り返ってみれば、
自分はすべてのJR線の上を通ったことになるのです。


間もなく、最後の列車がやって来ます。



10:43 まだ浅野駅


…と、このまま格好良く終わればめでたしめでたしだったのですが。
最後に落とし穴が待っていました。ええ。


浅野駅の鶴見側は、複線同士の分岐ということもあり、なかなかに魅力的なポイント群になっています。
最後の列車が、ゆっくりと方向を変え、海芝浦行きホームへと入ってきました。


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この列車に乗ればもう海芝浦だ。



そんな風にはやる気持ちが、あやまちを引き起こしてしまったんだと思います。



私が異常に気づいたのは、列車が浅野を出た直後でした。




ホームに鞄忘れたァ――――――!!



青ざめる私とdona氏とぽな所長。


10:46 海芝浦駅

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
浅野 10:43→10:46 海芝浦 1003 普通     JR線完乗


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兎にも角にも、海芝浦です。
しかし、そこにあったのは祝福ではなく、まずは駅員さんへの問い合わせなのでした。


この後の予定では、折り返し列車に乗り、浅野駅は素通りして、鶴見に出ることになっていて、さらにその先の予定も固まっています。浅野で降りて一本後の列車に乗るとすれば、予定ガタガタは必至。
帰りに浅野の駅を通るときは、鞄を忘れたのと反対のホームに停まることになります。悪いことに、2本のホームの間は構内踏切。列車がホームに居る間は、決して通ることが出来ません。


海芝浦で折り返し運用を待つ乗務員さんに事情を話すと、構内電話で鶴見線営業所へ電話をして下さいました。そして、なんということでしょう、浅野駅ですす払いをしていた作業員さんに連絡が取れたのです!*2


作業員さんのお一人が、上り線ホームに鞄を移動して下さるという話がまとまった時は、思わずホームにへたり込みそうになりました。ありえないでしょう、普通。こんなことって。
なんかもう笑うしかないような状況で、ぽな所長とdona氏にからかわれながら、めでたく完乗と相成ったのです。


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ようやく落ち着いてみると、京浜運河に面したこの駅は、輝いていました。
駅の構内に特別に作られた公園からは、いつの間にか高く昇った太陽が照らす水面が揺れているのが眺められ、その向こうには首都高湾岸線の吊り橋が優雅に佇んでいます。


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本当はあと1時間でも2時間でも海芝浦に滞在したかったのですが、残念ながらそういう訳にはいきません。この列車で、もと来た道を引き返さなくてはならないのです。
来たときは落ち着いて見られなかった景色を眺めながら、浅野駅で無事に鞄と再会し、鶴見線を後にしたのでした。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
海芝浦 11:00→11:12 鶴見 1104 普通      
鶴見 11:17→11:27 横浜 1019A 快速     磯子

11:27 横浜駅


ここからはお気楽旅です。
せっかくぽな所長が大阪からはるばるやって来てくださったのに、これだけで終わりというのはありえません。
関東近郊で、それなりに距離があって“行き甲斐”があり、乗ってみたい列車が走っているところ。
候補に挙がったのは、

の3つでした。このうち、残念ながら、スペーシアきぬがわは午前中の1号に間に合わず、次の3号はJR485系での運行ということで断念。残りの2つのうち、接続が良くて路線の眺めも良いという、下田温泉へ行くことにしました。横浜で昼食の弁当を購入し、いざ踊り子号に乗車です。


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あいにく、スーパービュー踊り子にはギリギリ間に合わないため*3185系で運用される踊り子173号に乗ることになりました。登場時には評判が悪かったという185系ですが、いつまでも乗れるとは限らないので良い機会です。そのかわり、ちょっとぜいたくしてグリーン車を取ってみました。ふむ、ちょっとハイデッカーなのね。


疲れていたらしく、先の予定を確認したりしていたうちに、眠ってしまいました。
起きると、間もなく伊東線に入るところ。窓の外を見ながら、少々遅い昼食にしました。横浜駅で買った崎陽軒シウマイ弁当(710円)。さすが、シウマイが美味です。


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列車は伊豆急行に入り、車窓には海が広がります。
はるか遠くには、伊豆大島の島影が。良い天気です。


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発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
横浜 11:42→14:07 伊豆急下田 8033M 特急 踊り子173号 サロ185-11  

14:07 伊豆急下田


伊豆急下田に到着すると、入れ替わりに伊豆急の黒い特急が出発していきました。


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さすがに年末の土曜日だけあって、観光客の姿が多く見えます。16:30もしくは17:00の列車まで、彼らに混じって観光をしてみることにしました。まずは、dona氏の提案で、観光サイトに案内のあった、下田港遊覧船「サスケハナ号」に乗るため、国道135号線を東に向かって歩きます。


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サスケハナ号は、ペリーが浦賀に来港した際に乗っていた船の名で、いわゆるひとつの「黒船」です。何となく「佐助鼻」みたいな漢字を想像しちゃいますが、原語では「Susquehanna」と綴るそうです。件の遊覧船の横っ腹にも、そのようにペイントしてありました。遠目には外輪船っぽく見えますが、外輪は単なる飾りのようです。でも、一応水圧を受けて回る。


いつも船上の客がパンを与えているおかげか、大量の海鳥たちが船の航跡を正確に追ってきます。海面に落ちた小さなパンくずを、きっちり見分けて飛びながらゲットする姿は圧巻。鳥ってすごいなあ。


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20分ほどで、サスケハナ号は元の港に戻りました。堤防の外に出たときにちょっとだけ揺れた以外は、鳥ばかり見てた20分間でした。


さて、せっかく下田“温泉”に来たんだから、とりあえず風呂に入らねばなるまい、ということで、宿泊しなくても入れる外湯を探すことにしました。実は出発前から外湯の一覧をチェックしてあって、遊覧船乗り場からほど近いKホテルで入れることになっていました。


しかし、ホテルの玄関先でその旨を尋ねてみると…。


「申し訳ありませんが、この時期はお客様がたいへん多いので、お入りいただけないんですよ」
まじですか!


話を聞く限り、どこの温泉も似たような状況だろうとのこと。
仕方なく、温泉はスキップすることにして、今度は寝姿山ロープウェイに乗ることにしました。

15:40 寝姿山ロープウェイ 新下田駅


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寝姿山は、伊豆急下田駅から東に500mほどのところにある山です。とある角度から眺めると、女性が寝ている姿に見えることからそう呼ばれるようになったとか。
山頂までロープウェイが延びていて、山頂の展望台からは下田を一望することができます。


寝姿山ロープウェイは、支索という太いワイヤーでカゴの重量を支え、やや細い曳索というワイヤーで実際にカゴを上下させる、いわゆる複線方式で、カゴに車掌は乗っていません。ワンマン運転の列車のように、テープレコーダーの自動音声案内装置が搭載されています。


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途中に支柱はありません。


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前面の色ガラス越しに、降りてきた対向カゴを撮影。
こちらのカゴに向けて手を振っている人が居ました。手を振り返してみる。


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寝姿山の山頂からの眺めは、天気の良さも手伝って、なかなか素晴らしいものでした。
暖冬のせいか、周囲の山肌にはまだ紅葉が残っており、時刻は間もなく夕焼け。赤い光を全身に浴びながら、サスケハナ号が湾内に出航していくのが見えました。


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16:25 伊豆急下田駅


山頂付近の遊歩道をしばらく散歩しているうちに、風が冷たくなってきたので、さっさと山を下りることにしました。あわよくば駅周辺で足湯でもあればと期待しながら、いったん伊豆急下田駅に戻り、観光案内所で市内の観光マップを入手。足湯、足湯……。


なんか駅のまん前にあるんですが。


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右の写真を見て貰えばわかると思いますが、本当に駅前一等地。目隠しの壁とか無し。明らかにさらし者っぽい雰囲気が漂います。観光客が多い昼間ならともかく、一段落した夕方ならなおさら。
何となくぽな所長とdona氏が尻込みする中、外湯に入れなかった責任をちょっと感じてた私は売店でタオルを買って、果敢にもダイブ!(足を)


……いやぁ、やっぱり温泉って良いですねぇ。
結局3人そろって足を突っ込み、足湯閉店の17時まで粘ってしまいましたですよ。


ちなみに、閉店の時間になると、駅員さんらしき人が申し訳なさそうにやってきて、温泉の元栓らしきものをひねって行かれました。聞いてみると、休日の昼間はそれなりに浸かる人が多いとのこと。中でも一番多いのはおばちゃん。納得です。


さて。
17時を過ぎて、そろそろ帰還ルーチンに入らなくてはいけません。
乗る列車は、17:30発のスーパービュー踊り子54号です。
ただし、今回は私一人ではなく、3者3様に帰る先が違います。特にぽな所長は大阪まで帰らなくてはいけません。行きは飛行機で来たけれど、帰りはやっぱり列車でしょう、ということで、熱海で新幹線に乗り換えです。
dona氏は朝の出発地と同じ相模原へ。ただし、夜に忘年会の予定があるとのことで、やはり熱海から新横浜は新幹線でショートカット。
そして私は、終点の新宿まで乗り通し、そのままさらに北上して長野へと帰るのです。

17:30 伊豆急下田駅


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混雑すると嫌なので、帰りのスーパービュー踊り子も、ちょっと贅沢して事前にグリーン車をキープしてありました。券面を見ると1号車です。
スーパービューの名の通り、この列車は先頭と最後尾に展望席があって、非常に前面展望が良いことで知られています。昼間の列車の先頭車両の展望席なら、もしかしたらプレミアものかも知れません。しかし今はあいにくの夜間。ビューは見えません。さらに、上り列車では1号車は最後尾


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流石に、方向転換のできない展望席に後ろ向きでじっと座っている気にはなれなかったので、1号車1階にあるロビーカーでくつろぐことにしました。グリーン車の乗客専用なので、他に人も居らずなかなか気楽です。アイスなど買って悠々自適。

18:51 熱海駅


ここでとうとう、ぽな所長とdona氏とはお別れです。
二人が降りてしまうと、車内は急に静かになったような気がしました。
っていうか、本当に静か。車内には空席が目立ちます。
車掌さんに、展望席じゃない普通のグリーン席に移っていいか尋ねると、好きなところへ座ってかまいませんよとの返事。熱海を出ると横浜にしか停まらないから、もう乗ってくる人も居ないのでしょう。


普通のグリーン席に移り、シートをリクラインさせると、もう眠気には勝てませんでした。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
伊豆急下田 17:30→20:17 新宿 6054M 特急 Sビュー踊り子54号*4 クロ250-3  
新宿 20:25→20:30 池袋 1770E 普通   サハE231-6015 小金井行

20:29 池袋駅


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新宿で向かいのホームの湘南新宿ラインに乗り換えたので、そのまま乗っていけば大宮から新幹線に乗り継げるのですが、だいぶん空腹だったので池袋で降りて、お気に入りの一蘭の池袋店でラーメンを食べることにしました。池袋店は初めてだったので、迷ってかなり大回りをしてしまいましたが、なんとか見つけて店に入ることができました。


予定では、21:17池袋発の埼京線で大宮に出て、長野新幹線に乗り継ぐ予定です。しかしラーメン屋から戻ってみると発車まで少々時間がある。ふと思いついて、湘南新宿ラインの時刻表を見てみると…。
ありました。21:09発の小金井行きが。
後はもう、流れるように普通グリーン券を購入して、ホームに滑り込んできた2階建て車両に吸い込まれたのでした。その間3分。
土休日の普通グリーン料金は50kmまで550円。おトクです。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
新宿 21:09→21:31 大宮 1780E 普通   サロE230-1017 小金井行

21:52 大宮駅


あとはもう、いつもの「あさま」で長野に帰るだけ。
大宮〜軽井沢間不停車のあさま553号は、爆睡していた私を自動的に長野まで運んでくれたのでした。
JR線完乗の旅、これにてお開き。

発駅 時刻 着駅 列番 種別 列車名 乗車車両 備考
大宮 21:52→23:01 長野 553E 新幹線 あさま553号    

*1:首都圏近郊の普通・快速列車が土休日・GW・夏休み・年末年始に限り乗り放題。2300円。

*2:ここを見ておられるとは思いませんが、その節は本当にお世話になりました。ありがとうございました!

*3:1分乗り換えや0分乗り換え(!)を完遂すれば乗れないこともないけど…。

*4:スーパービュー踊り子54号