早 稲 田 大 学   ト ヨ タ 自 動 車
9 6 FULL TIME 7 28
3 21
0 0 T 1 4
0 3
0 0 C 1 4
0 3
2 2 PG 0 0
0 0
1 0 DG 0 0
1 0


生放送中止って言ってたのにいきなり中止撤回だなんて!
勘弁してください…。起きたら試合始まってるしさ…。(注:寝てた私が悪い)
というわけで前半20分くらいからしか見てませんが。
以下うろ覚え試合展開。


前半はずっと早稲田有利な攻めが続く。テレビを点けた時はすでに6-0で早稲田がリードしていた。
トヨタは自分のペースが掴めなくて戸惑い半分、あとの半分は余裕というところか。
早稲田は学生戦の時のフォワード中心の攻めの姿勢を180度変え、ゴール近くでトヨタが反則をすればPGを貪欲に狙う。前半20分までに五郎丸が2PGを成功させ、6-0。

早稲田の方針転換に適応出来ず焦ったか、前半のトヨタは反則を多発。その流れは後半の中盤まで続く。早稲田ゴールラインの手前、トライ直前のノットリリースザボールなど、決定的なチャンスを何度も逃す。
一方早稲田もトヨタ陣内へ何度も攻め込むが、トライを決めるには至らず。ゲームは早稲田が支配していたが決定的なシーンは作り出せない。そのうちにトヨタがようやく1トライ1ゴールを決めて逆転。
早稲田は相変わらず隙あらば安藤のDGや五郎丸のPGで点を取りに行くが、五郎丸は2連続PG成功のあと2つを外す。6-7で前半終了。


ハーフタイムで早稲田の清宮監督は「後半はトライを取りに行け」と言ったらしい。
後半開始早々、早稲田がトヨタ陣内に攻め込む。ここで安藤が何度目かのDGに挑戦し決める。早稲田再逆転。
その後は一進一退の膠着ゲームとなり、お互いに決め手を掴めずにお互いの陣を行ったり来たり。しかし、早稲田は戦法を変えたように見えない。後半20分、トヨタ陣で反則を貰うも、五郎丸が50mのPGを狙い外す。この辺りからいわゆる魔の時間帯に突入。


ここでトヨタフランカー・クロフォード投入。さらにウイングのセコベ投入。選手層の厚さを生かして外人枠をフルに入れ替え、力でたたみかけようとする。早稲田は佐々木の負傷などに悩まされながら徐々に自陣に攻め込まれる。トヨタ、後半32分にセコベが早稲田・伊藤のオフサイドの隙をついて逆転のトライ。

ここに至って早稲田はトヨタを止める術を持たず、後半37分に再びトライを許す。
後半終了間際、早稲田はトヨタ陣の奥深く残り10mまで攻め込むが、ライン際でターンオーバーされてセコベが駄目押しのトライ。コンバージョンを決めたところでノーサイド
最終的には9-28の中差となった。


ハーフタイムの清宮監督のアドバイスは妥当なものだったと思う。
スコア的には均衡していても、トライ数が0と1では状況が大きく違う。0を1にするのは難しいが1から2にするのは比較的容易だろうからだ。
しかし結局後半になっても早稲田の攻め方が大きく変わることはなかったように見える。後半20分のPGはタッチに蹴り出してラインアウトを狙った方が良かったのではないか…と(結果的には)思えてくる。おそらくあそこが勝敗の分岐点だったのではないだろうか。

隠していた爪を顕したのか、ようやくペースを掴めたのかは判らないが、そのPGのあとトヨタは終始トヨタらしい攻めを見せ、後半30分から立て続けに3トライを奪った。残り10分でPGではなくトライの点数が必要になった早稲田に、戦法を切り替える時間は残っていなかった。


結局、今シーズンの「早稲田らしい」攻撃はほとんど見る事ができなかった。一番最後にトヨタのゴール際まで攻め込んだのが唯一それらしい攻撃だったかも知れない。意表を突いた攻め方から王道のパターンに持ち込むタイミングを見失ったのが早稲田の敗因だったのではないだろうか。


…と書いたが、この試合は後半の途中までは今シーズンの早稲田のゲームの中でもっとも面白い試合だったと思う。もしかしたら勝てるかも…? と思ったのは否定しない。
今シーズンの早稲田大学は、レギュラーフィフティーンが出場している時は無敵の強さを誇ったが、試合後半で準レギュラー(1.5軍くらい)を出した途端に相手の反撃を受け、立て続けに失点をするパターンが目立った。僅差な今日の試合では選手交代は致命傷になりかねず、負傷選手や疲労した選手の交替をすることが出来なかった。それに対し、トヨタは後半に強力な選手でカンフルを投与することができ、それが功を奏して決勝のトライを決めることが出来た。最終的には学生と社会人の選手層の厚さの違いが如実に出た結果と言えるだろう。
いつか学生と社会人の間の深い溝が埋まる時が来るのだろうか?


最後には差が付いてしまったが、80分間面白い試合を見せてくれた早稲田大学トヨタ自動車の両軍には礼を言いたいと思う。トヨタには是非、次以降の試合でも魅せてもらいたい。


[了]