午前の部

「前座トーク」 - C.Ponapalt 様

  • 主催者による毎回恒例のおもしろトークです。今回はどんなネタが飛び出すのか。
    • 主催は前日に奈良に遊びに行っていた。
    • 奈良といえば寺、鹿、せんとくん
    • 伺か10周年なのでじゅっとくんはどうよ


    • うそですb(´∀`)d
    • 勉強会の途中で、せんとくんグッズ(バスタオル)争奪ジャンケンします。「総員に告ぐ、勝って手に入れろ!」
  • ほかに会場内での注意事項、懇親会の案内など。

「ゴーストレシピ#5 LE マウスジェスチャー」 - C.Ponapalt 様

  • 概要
  • マウスジェスチャーとは
    • 何らかのボタン(右クリックなど)とマウスの移動を同時に実施して簡単な図形を描くことで特定の動作を実行する機能
    • ブラウザでのデモ(Opera)右クリック+右に動かす で「進む」
    • 利点
      • ボタンまでマウス移動をしなくてよい
      • 直感的操作
    • 欠点
  • ゴーストに適用すると?


  • ゴーストでのデモ
  • 仕様
      • ID: OnMouseGesture
      • R0: キャラID
      • R1: X[\1]Y - 現在
      • R2: 現在のあたり判定
      • R3: X[\1]Y - スタート
      • R4: スタートの当たり判定
      • R5: 動き/end *1
    • R5は、右マウスボタンが放されたときにendが来る
    • ジェスチャ中、R2,R3はリアルタイムに更新され、R4,R5は変化しない。R5のみ最後にendが来る
    • endでアクションを実行するか、リアルタイムで実行するかは実装次第
  • 今後の展望(大風呂敷)
    • ジェスチャ開始キャラから別のキャラへの「受け渡し」
      • D&Dでプレゼント?
    • ジェスチャーで描いた軌跡を使って文字認識
      • 無茶言うなー。でもやるならIMEの手書きの機能パクりたいっすね(車輪の再発明になるし)
  • 質疑応答
    • 無しだと!?
  • 感想
    • 今まであったようでなかったマウスジェスチャでの操作。左ダブルクリックでトークメニューにはじまり、右クリックのオーナードローメニュー、撫で、つつき、ホイールなどさまざまな操作が生まれる中、最後の大型新人マウス操作と言えるのではないでしょうか(おおげさ)。
    • 私は開発用に、ゴーストにキーボードショートカット([R]でShioriリロードとか)を仕込んでますが、マウスジェスチャにすればもっと楽かなと思ったり。ただキーボードで開発しているときはマウスに手を伸ばすのが面倒になるわけで、要は使い分けですかね。
    • プレゼントの受け渡しは面白いと思いました。スタンプみたいな楽しみになりそう。

「ちょっと待って。そのキャラ Mary Sue じゃない?」 - 生駒精華様

  • 概要
    • いわゆる「中二」キャラをどうやって避けるか、もしくは「中二」キャラをどうやって生かすかのお話。
    • 二次創作において原作の世界を壊すおそれのある「二次創作キャラ」の条件を見ていくことで、FSW世界のバランスを崩しやすいのはどういうキャラクターかを考察します。
  • 目的
    • 確固とした世界観を作り、モチベーションを保持し、息の長い作品を作りたい
  • Mary Sue とは?
    • 物語の世界を統括する神(作者)の持つ能力を持った超主人公格のキャラクタ。
    • 二次創作用語。原作キャラをおしなべて凌駕し、バランスをぶっこわす。
    • ご都合主義となり、作品の世界観が崩れて黒歴史化する危険性がある
  • ヒエラルキーを考える
    • 二次創作のピラミッド:原作者の世界観>原作者が生み出したキャラ達>>>二次作者が生み出したキャラク
    • 一時創作のピラミッド:原作者の世界観>>>原作者が生み出したキャラ達
    • →一次創作も二次創作と同じく、超えてはならない壁というものがある
    • 普通の一次創作なら問題は起こりにくいが、FSWの中で動くゴーストの場合は、FSWの世界観そのものにアクセスする(安易に改変したりする)キャラクターを考えると、世界観の崩壊を招く。
  • ではどうすればいいの?
    • キャラクターが作者に話しかけるのはいいが、作者はそれに応答してはいけない。その間に高いFirewallを作るべきである
    • キャラクターは作者の分身的存在になりやすいので、それが自分より下等な存在であると考えつづけるのは難しい
  • 愛されるキャラクターってどんなのだろう?
    • プラマイゼロの法則=「優」+「秀」=「卑」+「劣」、長所と短所は必ずあるもので、それをどこに配置してバランスをとるかである
    • 過ぎない法則=あまりにも無茶な性格や思想・信条を持っているとついていけない。共感してもらえる範囲内にとどめよう
    • 飛んでる法則=とことんまで突き抜けちゃった性格は却ってすがすがしく感じたりするかもしれない。ある意味アリ。でも次の Mary Sue テストにはけっこう引っかかるので気にしないでね。
  • そうでないようにするためには?(Mary Sue Litmus Check)
    • 二次創作キャラクタが原作の世界観に与えるダメージを予測するための試験
    • 方法論のひとつであり、これに縛られる必要はない
  • テスト1(名前)
    • キャラクタ名が作者の本名などに由来している。作者自身に名前・性格・能力がほしいと思う。キャラがその名前である必要がある。
    • DQNネームである。意味もない難読姓名。(特定な意味をのぞいて)不幸・不浄な意味を持つ。宗教・占星術・魔術・錬金術・神話的な意味がある。
    • 名前つけるのに丸一日使った。
    • 名前を見てキャラの性別が容易に正しく推定できない、性別を誤解される名前である。(ここは笑うところ)
  • テスト2(外見) フリーシェル等はカウント外、設定ありきでシェルを使ったらカウント
    • 複数の種族・民族のハーフ・クォーター。両方の長所だけを受け継いでる
    • 人工的に作られた種族である。数百年以上生きてるのに魔法や呪いで若く見える。性格や思考系統が外観年齢相当である。
    • オッドアイ・身体障害など、際だった身体的特徴がある。でも日常では困らない。
    • 性別のある種族にもかかわらず両性具有である。
    • (講演者注:実際にそのような現象が稀に起こるが、そういうケースについて差別的な意図をしているわけではない。また、それをよく理解したうえでキャラクターを作成している場合は除く)
  • テスト3(出生編)
    • 両親が死んだ等で生き別れになった、兄弟姉妹・幼なじみなど身近な人がいる。養子に引き取られた。親でない人、施設に育てられた
    • そのキャラクターは世界の権力者などと血縁でその他で何らかの深い結びつきがある(将軍様の後落胤
    • キャラクタが法・社会的に存在が許されない
    • 過去のトラウマや罪悪感にとらわれている
    • 過去の記憶がない。記憶を失っている
    • キャラクタが存在する世界では、科学的に説明できない異世界から来ている
  • テスト4(能力編)
    • 科学的に説明できない超能力を持っている
    • 世界観を覆すような重要な情報・知識を持っている(そして使いたがる)
    • 人や動物などに格別好かれるか嫌われるかのどちらか極端である
    • 通常、その種族がもてない特殊能力の持ち主である(ただしそれが何のメリットもない場合は除く)
    • その能力を持つ自分を恨んでいる
    • 難しい技能・知識の習得が容易にできる(過去からの基本知識や技能を持っている場合は除く)
  • テスト5(作者との立場編)
    • キャラクターが作者と同じ特性・趣味・思考ロジック・性格を持っているかもしれないが、作者=キャラクターではない。作者とキャラが共謀して世界をいじってしまう。
    • 作者として、キャラクターにあこがれや畏怖・崇拝の念を持っている。
    • そのキャラクターが現実にいたら、大半の人々から好感で迎えられると思っている。主義・信条・嗜好に異を唱える人の神経が信じられない。
    • そのキャラクターが批判されることは作者自身への批判と同義だととらえる。魅力的なキャラクターのゴーストを作れない人のやっかみと考える
      • キャラやゴーストに対しての合理的な客観的な批評を受け入れることは作者として当然のことだと思う。
  • テスト6(世界観とキャラクタの相関関係編)
    • キャラクターは身に覚えのない濡れ衣を着せられている
    • 物語中で大勢の人が紛争や災害などで死亡している
    • キャラクターが世界の崩壊を救っている
    • そのことを少数をのぞくと誰も知らない
    • それはキャラクターの説明できない能力で達成された
  • チェックテスト終了!
    • 総得点の高いキャラ=良くないキャラ ではない。キャラクタに食われないだけの世界観があれば問題ない。
    • キャラがMary Sueであることは忘れないでほしい。世界観をキャラの分際でご都合主義的に変更したり改編したりしはじめる。
    • キャラクタに作者が持つ絶対神FSWの場合はその物語感)へアクセスする権限を絶対に持たせない。(作者が全部管理する必要があるので疲れることもあるけど)
  • 質疑応答
    • (早坂氏)許容される点数は?
      • 24点/150点くらい。(点数計算についてはスライドを参照してください)
      • ある程度こういう要素がないと物語にならないが、点数が積み重なりすぎるとキャラが重力崩壊して世界が破滅してしまう。
  • 感想
    • ちょっと耳の痛い話であったと同時に、腹のそこから笑いがこみ上げてくるような痛快さのあるセッションでした。こういう話を怖じ気づかずに出来るっていいですね。
    • 作者の作った世界の枠におさまらない(つまり作者が制御しきれない、作者が描写できないような能力をもった)キャラクターは、作者の「どうだ俺すごいだろ」的な匂いにまみれる危険性があるというのは、常日頃感じていることでもあります。
    • 個人的には生駒さんがこのネタをどうして(何を見て)話そうと思ったのかが興味深いところです。
  • おまけ。うちの子(\0側)で試してみました。
    • はるか - 8点。年齢、見た目(美形)、ちょっとした過去話。
    • ユーリ - 6点。年齢、見た目、一人になるといつも何かの楽器を弾く。 (練習です)
    • ましろ先生 - 16点。けっこう意外でした。年齢、見た目、こまごまとした項目、ほか。

*1:circle.cw, circle.ccw, up, right_up, etc.